現在DNCのRS232Cとネットワークのケーブルの扱いは会社で作成、保守する様にしています。
これは自作した方が早くて安くて（もしもの場合）柔軟な対応が出来るからです。
コネクター作成の手順を解説します、拙作(DNCソフト) puu2002などの使用の参考にして下さい。
 

ＲＳ２３２−Ｃの場合

RS232-Cは紙テープリーダーパンチャー,DNC等に用いられています、普通は２５ピンのコネクターが用いられます。
一般には25ピンD-SUB（ディーサブ）と呼ばれています。

上図で １番ピンが保安接地（グランド）で２番信号線（ＴＸＤ）３番（ＲＸＤ）
４番が送信要求線５番が送信可（受信要求）７番が信号線接地（信号グランド）です。

下図で見ると左から１番（むき出し線）２番（赤）３番（黄）４番（オレンジ）
５番（茶）７番（黒）です。（６，８，２０も結線されています）

此方と相手のコネクターの関係

１<-->１（保安接地グランド）
２--->３（信号線）
３<---２（信号線）
４--->５（制御線）
５<---４（制御線）
７<-->７（信号線グランド）

--->は信号の流れ

信号線は無信号時に＋１５Ｖ、信号時にー１５Ｖかかります。（電源の関係で１２Ｖの場合もあるようです）
さほど電流は流れませんから、間違ってショートしても機械は壊れない様に
なっています。（経験上、感電もしません）
制御線は＋５Ｖです。

NCによってはこれ以外の端子に接続機器の電源＋２５Ｖとか出ている機種もあるので、
市販の２５本結線ケーブルは危険です。

メックスのポートからNCへは下図の様な６本の結線で構成されています。（シールドを除くと５本）

あと、１，２，３，７だけの３本接続もあります。（DNCの光側がそうです->ソフトフローのみ可能です）

コネクターは両方が同じピンに結線するストレートと信号線の受信側と
送信側を入れ違いにするクロスの結線があります。（上記はクロス）

NC側も同様です。
１番はグランドの電位差があると危険なのでどちらかで外します。（通常は大丈夫ですが通電中に抜き差しすると悪さをする可能性があるようです）
今回はストレート（ケーブル）です。

コネクターの作成は

１ケーブルの被覆を剥き心線をねじっておきます。
２ねじって（撚って）おいた心線に半田を引きます。（予備半田）
３コネクターの端子にも予備半田を引きます。
４半田付けを行って、コネクターの引き抜け防止のストッパーをつけます。
５コネクターのネジを締めて完成です。

注意は最初の予備半田が甘いと、（溶けなくて熱しすぎて）端子に半田付けの際に隣と一緒に
なってしまいます。

半田付けは時間のある時に（自分で）練習して下さい。

完成です。

NCへの締め付けは（トルク）コネクターが割れない程度にお願いします。（刺さっていれば良いのですから）

因みに、下図の様な信号モニター（プロトコルアナライザー）を使って
信号自体も観察出来ます。

最後に転送ミス(データの壊れDNCの停止）が気になる方は、EMI対策のフード（コネクタ）を推奨します。
3m以上の距離がある場合はケーブルもシールドのしっかりした損失の低い（配線の太い）ものを推奨します。
ミスミ等でEMI対策樹脂フード（航空電子、オムロン等）は500円程度、ノイズのに配慮した低損失ケーブルは1m500円
程度しますから、1本1000円以下の樹脂モールドの家庭用のケーブルも市販されていますが、
プロなら常識的に考えてケーブルの選択、作製をされて下さい。（私はオムロンが好き）
会社ではAWG24（かなり太い）の 低損失ケーブル （シールドがアルミ箔のもの）を採用するようになってからトラブルが減りました。
 

ＴＰ（ツイストベア）ケーブル

現在ネットワークは８芯のモジュラージャック（ＲＪ−４５）を使ったものになっています。
下図に見られる様にハブ（またはスイッチ）に繋いで使います。

モジュラージャックはもともと電話線の為のものですから、簡単に現場で半田付け等の面倒無しで
（たいした技量も経験も無くても）コネクターが付けられます。（一回目から誰でも作れます）

会社では1000ft(305m)巻で買っています。（1000ft=7000円位）（コネクター１個５０円）

まず、ニッパー等で切断します。（長さは任意）

被覆を剥きます。（２０mm位）

８本のケーブルが４対にネジってあります。（ツイストですから）
それを指でしごいて、真っ直ぐに延ばします。

規格では２番対が３番対をまたいで結線されます。
１緑・白 （緑と白のまだら）
２緑
３オレンジ・白
４青
５青・白
６オレンジ
７茶・白
８茶
としています。（両端とも）
オレンジが青のペアを跨いでいます。（これはEIA568A規格）
ペアが跨ぐのは通信の特性上必要な処置です、守って下さい、100M以上の通信でトラブルの原因になります。

長さを切りそろえます。（約１２〜１５ミリと言われています）

ジャックにかぶせます。
（ガイドがあるので結構スムースに入ります）

圧着レンチで圧着します。（ピンぼけでしたが）

櫛の歯形状のレンチが電極部を押して、ケーブルに刺さって、完成です。

と、圧着レンチを買えば書いてあるので、買って見て下さい。

しかし、圧着レンチ不要のコネクターも最近は普及しているようです。

2001/5/22 更科 ホームページ へ帰る